院試に合格した人のインタビューを見ると、院試の勉強を始めたのは、大学4年生になってからという内容を目にします。
今回は、院試の勉強をいつから始めたらよいかについて、お話しいたします。
院試勉強のスタート時期は?
まず院試は大学受験のように落とす試験問題が出題されるわけではありません。
研究するに当たって、最低限の基礎知識が備わっているかどうかを見る試験です。
大学院によって出題される傾向は異なりますが、その大学院で求められる基本的な知識に関する問題が出題されるのです。
つまり、大学の上に大学院があるような学校では、学部の講義で学習するようなレベルの問題が出題されるのです。
そのため、学部3年生までに学部の講義レベルを理解できているようであれば、院試の勉強を始めたのが4年生の「4月ぐらい」でも間に合うという訳なのです。
逆に言えば、学部3年生までに講義内容は一度すべて終わらせていることが求められます。
院試全体で見ると、大学4年生の4月では遅すぎる訳
ただし、これはあくまで「専門試験」の話。
院試そのものの対策を4年生の4月から行うのは、遅すぎます。
理由は、外国語試験です。
近年、外国語試験は民間英語試験の成績を提出することが求められている大学院が増えてきました。
出願までに提出する必要がある大学院、試験日に原本を持ってくることができればいい大学院など、対応は様々です。
しかし、英語の試験日程を考えると、大学4年生の4月から英語の勉強を始めても、すぐに英語の試験日がやってきます。
つまり、院試そのものの準備は大学4年生の4月から始めるのは無理があるのです。
しかも、求められる民間英語試験の種類が、受験する大学院によってTOEFLだったり、TOEICだったりとまちまちです。
同じ英語の試験でもTOEFLは学生生活で必要な英語力を測る試験で、TOEICはビジネスで必要な英語力を測る試験で、性格が全く異なります。
使う場所が異なれば、当然出てくる英単語や会話内容が異なりますので、対策が違ってきます。
それぞれに合わせた対策が必要なのです。
院試全体で見る、院試のスタートラインは?
大学院の試験は、専門試験・外国語(英語)・面接の3セットです。
大学院の英語の比重は、どの程度かは公開されていることはほとんどありません。
英語の成績がそこそこでも大学院に合格したという話も耳にします。
だからといって英語の成績がよくないと、他の人に点数をあげられる原因になり、院試に落ちる原因になりますので、ある程度の成績を確保しておく必要があります。
また、出願時に研究計画を提出する、面接時に研究について尋ねられることもありますので、前もって準備をする必要があります。
もちろん、専門試験の勉強も必要です。
専門試験で合格しても、英語や面接が原因で落ちてしまっては、なんだかもったいないですよね。
専門試験、英語、面接、これら3つを合わせた対策が求められます。
このことを考えると、遅くても学部3年生のはじめぐらいまでには、院試の準備を始めておくといいでしょう。