公開テストと団体受験、何が違うの?
院試でTOEIC®のスコアを提出するに当たって注意しなければならないことがあります。
それは、TOEIC®のスコアの証明として使えるものは何かということです。
実はTOEIC®には二種類の受験方法があります。
1つは個人で申し込んで、指定された受験会場に出向いて受験する方法です。
こちらは、公開テストと呼ばれています。
もうひとつは、大学や生協が主催になって受験する、いわゆる団体受験で受験する方法です。
団体受験は、IPテストと呼ばれています。
2つの試験は同じTOEIC®の試験なのですが、大きな違いがあります。
主な違いを表にまとめました。
その中で重要な違いについては、赤字の太字で示しています。
公開テスト | IPテスト | |
受験料 | 5,725円(税込)※1 | 4,155円(税込)※1 |
開催場所 | 協会指定の場所 | 団体の指定した場所 |
実施回数 | 最大10回 | 団体による |
試験会場 | 協会指定の場所 | 団体指定の場所 |
テスト結果 | Official Score Certificate | スコアレポート |
結果発送予定日 | 約4週間後 | 約5営業日後 |
結果送付先 | 個人宛 | 団体宛 |
※1 2018年5月現在。価格は消費税等の税率改正により、値段が変わる場合があります。
表にすると、IPテストのほうが安くて、早く結果がわかるからいいですね。
院試直前にTOEIC®の試験を受けても使えますね。
ゆいなちゃん、ちょっと待って。
IPテストは結果が早くわかるけど、院試の出願時の書類には使えないことがあるから、受験する大学院で必要なものを確認する必要があるのよ。
え、そうなんですか?
テスト結果のスコア表が、公開テイストは「Official Score Certificate(公式認定証)」になっているけれども、IPテストは「スコアレポート」になっているでしょ。
公開テストでないと、公式認定証が発行されないの。
ということは、出願条件を満たさない大学院もあるということなんですね。
危なかった・・・。
だとしたら、公開テストとIPテスト、どのように使い分ければいいのですか?
これから説明するわね。
IPテストと公開テストの使い分け
IPテスト(団体受験)は、大学院でのスコア提出として使えるところもあります。
例えば総研大の物理科学研究科の宇宙科学専攻や構造分子科学専攻、機能分子科学専攻では、TOEIC®の公式認定証またIPテストのScore Reportスコアの提出となっています。
ただし、IPテストの結果を提出に認めるところは少なく、公式認定証のみが有効な大学院が多いです。
そのため、大学院を受験するのであれば、迷わず
公開テスト
で受験してください。
志望している大学院がIPテストのスコアレポートでも受け付けてくれると言っても、受験するまでの間に他の大学院も併願で受験しようと考えたときに、併願先の大学院が公式認定証でなければ受け付けないとなれば、その大学院を受験することができません。
このような志望校変更に対応できるようにするためにも公開テストで試験を受けることをおすすめします。
では、IPテストは全く使えないのかというと、そうでもありません。
大学院に提出する公式認定証は、いつからいつまでの期間中に受験したものを利用することと決まっています。
多くが、大学3年生になってから、出願前までの公式認定証としています。
これも大学院によって対応が異なりますので、事前に確認するようにしてください。
利用できる公式認定証には期間があることから、IPテストと公開テストとでは、次のように使い分けます。
- IPテスト :大学1, 2年生のスコア確認として
- 公開テスト:大学3, 4年生の公式認定証を取得として
IPテストのメリットは、成績がわかるまでに最短五営業日であるということです。
すなわち、大体10日あれば結果がわかるというスピード感があります。
それに対し、公開テストは結果がわかるまでに約1カ月はかかります。
もう一度同じレベルの復習から始めた方がいいのか、それともレベルアップしてもいいのかの判断は、早いほうがスタートが早くなります。
点数をある程度確保する必要があるので、判断が遅ければ遅いほど、点数アップにかけられる時間が削られていきます。
英語を学習して成績に伸びが感じられるまでには、ある程度時間が必要だからです。
つまり、自分がいまどのレベルにいるのかを判断するのにはIPテストを利用するほうが、効率がいいのです。
そして、大学3年生になったら公開テストを受験して、提出できるだけの点数を確保することを目標にするといいでしょう。
IPテストと公開テストの、それぞれのメリットとデメリットをうまく使い分けることで、効率アップが図れるのです。