流体力学は研究の分野にも出てきますし、分野によっては院試にも出ることがあるかもしれません。
力学・電磁気学・量子力学などは、専用の問題集が書店でも目につきますが、流体力学はすぐに見つかりません。
ここでは、見つけにくい流体力学の問題集を紹介します。
流体力学はテキストの式の導出だけで十分?!
流体力学は、多くの場所ででてきます。
研究分野の中には具体的な数値を代入して、調べることもあるでしょう。
院試で出題されることもあるかもしれません。
こういった場合、式の導出だけでは計算力がつきません。
実際に手を動かして問題を解く必要があるのです。
おすすめの問題集
基本的な演習をこなすための問題集
流体力学のテキストとして執筆されたものですが、解説部分はあまり詳しくありません。
各項目の概要をうまくまとめているテキストです。
不足分は講義で埋めるスタンスです。
そのため、テキストとして使うには少し厳しいかもしれません。
しかし、この「流体力学」のテキストには、例題と問題が豊富に掲載されています。
例題は解説がついていますが、演習問題やワークシート問題には、解のみが掲載されています。
このままでしたら、普通のテキストと変わりません。
しかし、出版社の書籍紹介サイトから演習問題やワークシート問題の解説を、正誤表と合わせてダウンロードすることができるのです。
問題は、具体的な数値を使った問題も多く掲載されています。
基本的な内容の問題が多いので、該当分野の理解の助けになることでしょう。
目次
- 流体と流れの特製
- 静止流体の力学
- 流れの基礎事項
- ベルヌーイの定理
- 運動量理論
- 管路内の流れと損失
- 流体周りの流れ
ダウンロードサイトは以下になります。
中級レベルの問題まで掲載されている問題集
40年以上も前に出版された問題集です。
この時期は、CGS単位系やMKS工学単位が主に使われている時代でしたので、解説もそのようになっています。
しかし、この問題集では、将来を見越して、換算表を用いてSI単位で求めることも可能にしている点です。
具体的な数値の計算部分は、今となっては使われていないので、昔の文献を見る際に参考になる程度です。
ただ、この問題集では文字による計算の問題も掲載されていて、初級編と中級編の問題が掲載されています。
流体力学(築地徹浩/金原粲 実教出版)では、カバーしきれない部分の演習に活用します。
目次
- 序章 流体力学へのアプローチ
- 流体の物理的性質
- 次元と単位
- 用語
- 水力学の基礎
- 第1章 流体力学の基礎式
- 状態方程式
- 連続の方程式
- 応力と変形速度
- 運動方程式
- エネルギ方程式
- 初期条件と境界条件
- 一般直交線座標による表示
- 第2章 非粘性・非圧縮性流体の流れ
- 基礎関係式およびベルヌーイの定理
- 二次元ポテンシャル流れ
- 等角写像