未知の細胞

宇宙や工学は生物とは無縁の世界だった時代は終わりました。

今や地球外生命はいてもおかしくないという推測が主流になっています。

水が凍る温度であるはずの木星や土星の衛星にも液体の水が存在するらしいという証拠がみつかっています。

さらに、太陽系以外にも地球に似た惑星が次々と発見されています。

一方、工学分野でも生物の動きをまねたロボットを開発して、様々な場所で活躍しています。

物理・工学・宇宙系の学部・学科に進学する君は、高校理科の選択では、受験の関係から「物理」・「化学」を選択しているかもしれません。

生物の知識は中学生で学習した内容まで・・・。

高校の授業の関係で、こうなってしまうのはある意味仕方ありません。

けれども、生物についても学習しておくと、なにかと役立つこともあるかもしれません。

ここでは、生物を独学で学習する時の参考書を紹介します。

密接な関わりを持ち始めた生命と宇宙

ここを見ている君は、物理・工学・宇宙系の学部・学科に進学しているかと思います。

高校によっては生物基礎も学習するかもしれませんが、高校の理科は物理・化学がメインで選択していたのではないでしょうか?

物理・宇宙系の学部・学科で主に使う教科は、物理・化学です。

でも、ロボット開発(地表探査機など)や宇宙系の分野では、着実に生物分野との融合が進んでします。

生物はどのようにしてバランスを取り、前進したり、潜ったり、バックしたりしているのかを知ることで、探査機を作る上でのヒントになり得ます。

また、宇宙のアストロバイオロジーという言葉も、徐々に浸透しつつあります。

宇宙にある多くの恒星のまわりには、惑星が存在していることがわかり、また水が液体で存在しうる可能性が高い惑星も次々と発見されてきています。

そのため、生命は私たち地球以外にも存在するのではないかという期待が高まっています。

そのため、宇宙における生命の起源、進化、未来といった研究が活発になってきています。

 

院試で出題される可能性は非常に低いとは言え、惑星の進化や探査機の機能についての研究など、生物が関係する分野の研究では、研究する上で生物の知識を知っていると何かと便利です。

 

一度基礎知識を学んでおくと、生物分野との絡みが出てきたときに、学習が何かと進むかと思います。

とはいえ、高校の選択では生物はほとんど学習していないかと思います。

 

大学のいわゆる一般教養課程でも生物を選択できるところもあるかと思いますが、大学のテキストは、あくまで高校生物を学習していることを前提に書かれています。

そのため、生物の学習するためには高校生物の学習が必要になります。

 

大学の一般教養課程で生物を学ぶ前や、生物を選択しなかったけれども、生物の知識が少しでも必要そうな分野へ進む君へ、高校生物を独学で学習するのにおすすめの参考書を紹介いたします。

 

高校の教科書が一番の基本

物理や数学は、大学で学ぶことは高校で学習した内容がベースになって、そこからさらに発展していきます。

生物も同じです。高校で学んだことからさらに発展していくものなのです。

そのため、高校の教科書で生物を学ぶのが一番の学習になります。

 

しかし、高校の教科書を手に入れるのは、少々大変です。

容易に手に入るわけではないからです。

メルカリなどのフリマサイトやオークションサイトで中古品を手に入れることも可能ですが、タイミングが合わないと手に入れることはできません。

 

そこで、高校の教科書と同じような内容が書かれている参考書を使います。

幸いにも数研出版で一般の方にも購入できるよう、市販しています。

 

 

 

 

この数研出版の「もう一度読む数研の高校生物」は、高校の教科書だと生物基礎と生物に別れている内容を再編集して、通読しやすくしています。

中古で高校の教科書を手に入れるのも一つの手ですが、試験で使う目的ではないので、通読しやすい方が読みやすいかと思います。

また、教科書は図や画像といった内容が不足しがちなので、「視覚でとらえるフォトサイエンス 生物図録」で補います。

基本を学習するにはこれで十分です。

 

高校生物の詳しい説明がほしい時の参考書

数研出版の教科書は説明が詳しいのですが、それでも誌面の都合からかどうしても説明が足りない部分が出てきてしまいます。

教科書は、決められた内容をあるページ数の中で全て網羅する必要があるため、どうしても非常に詳しい説明を行うことができないのです。

数研出版の「もう一度読む数研の高校生物」を読んでもピンとこない場合には、参考書で補ってあげると理解がすすむことでしょう。

ここでは、2つの参考書を紹介いたします。

 生物基礎分野に特化した参考書

生物基礎分野は

 

  1. 生物の特徴
  2. エネルギーの利用
  3. 遺伝情報(DNA)
  4. 環境変化への対応
  5. 生物の多様性と生態系

 

を学習します。

 

特にエネルギーの利用は代謝やATP・光合成といった内容が含まれていますし、生物が進化する上では遺伝情報(DNA)の理解は不可欠です。

この部分を理解したい場合には、「宇宙一わかりやすい高校生物」がおすすめです。

物理や化学でも出版されているとおり、左ページに説明・右ページに図や表といった構成になっているので、より理解しやすくなっています。

ただ残念なことに、生物分野の内容が出版されていません。

そのため,生物基礎の範囲でしか「宇宙一わかりやすい」シリーズを使うことができません。

それでも、生物基礎範囲で深く知りたいときには、学習しやすい参考書です。

 

細胞・遺伝・生殖・発生を一冊で学べる参考書

昔から定評のある大堀先生。生物の中でも「細胞・遺伝・生殖・発生」に絞った分野の参考書です。

図解も豊富に収録されており、ストーリー仕立てになっているので、生物を初めて学習する場合でも無理なく読み進めることができるでしょう。

「宇宙一わかりやすい高校生物」か「大堀先生 高校生物をわかりやすく教えてください!(細胞・遺伝・生殖・発生)」は興味を持った分野で選んでいいかと思います。

 

にほんブログ村 受験ブログ 大学院受験へ